呼吸器・化学療法内科診療内容

患者さんにとって最良の医療を提供することを目標に、毎朝全メンバーで症例検討を行い、エビデンスやガイドラインに基づいた呼吸器疾患・悪性腫瘍の診療を行っています。科全体の病棟回診は毎週木曜日の午前中に実施しています。
睡眠時無呼吸の在宅陽圧呼吸、慢性呼吸不全に対する在宅酸素療法や禁煙治療も保険適応で行っています。外来化学療法に関しては、当院の外来化学療法室と連携し、積極的に外来通院治療を行っています。

呼吸器・臨床腫瘍学講座の診療範囲

総合内科

診療科の専門分野

  • 呼吸器内科
  • 腫瘍内科
  • 感染症
  • アレルギー
  • セカンドオピニオン
  • 老年医学

診療内容

呼吸器・化学療法内科で診療する病気

呼吸器内科領域

1.感染症
2.気道疾患
3.間質性肺炎
4.アレルギー性肺疾患
5.睡眠時呼吸障害
6.ニコチン依存症(たばこ依存症)

化学療法(腫瘍)内科領域

7.悪性腫瘍:肺がん、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍、転移性肺がん、原発不明がん、乳がんなど
8.がん診療のセカンドオピニオン

呼吸器・化学療法内科を受診するきっかけについて

呼吸器内科領域

  • 検診の胸部レントゲンで異常陰影を指摘された
  • 咳や痰が長引く、痰に血が混ざる
  • 喘鳴(ぜーぜー)があり息苦しい
  • 息切れがする
  • 胸の痛みがある
  • 日中の眠気、いびきがひどい
  • タバコが止められない
  • 自分の病気について他の専門医の意見を聞きたい

化学療法(腫瘍)内科領域

  • 抗がん剤の専門的治療が受けたい
  • がんの治療について相談したい

呼吸器の主な検査について

  1. 画像診断:胸部単純レントゲン写真やCTを用いた検査を行います。
  2. 呼吸機能検査:肺活量を含む、肺のさまざまな機能を調べ、診断や治療に役立てます。
  3. 気管支鏡検査:肺に異常がある際に、組織を採取し、肺の細胞を調べ、診断を確定するための重要な検査(入院)です。
  4. 睡眠時無呼吸検査:簡易モニター(自宅)と精密モニター(入院検査)があります。

診療する病気について

呼吸器内科領域

感染症 代表的な感染症としては、通常に生活をしている方が罹る市中肺炎、病院に入院中に罹る院内肺炎と、高齢者に多い誤嚥性肺炎があげられます。肺炎は、効果的な抗生物質が次々と開発されたものの、いまだに日本における死因の第4位に位置しており、予防、早期診断と適切な治療が必要な病気です。
気道疾患 気道疾患にはCOPD(肺気腫、慢性気管支炎)、気管支拡張症などが含まれますが、いずれも適格な診断と治療が行われないと、増悪を繰り返し、病状が次第に悪化することがあるので、注意が必要です。特に近年はCOPDが増加の傾向にあり、たばこを吸う人で、咳・痰・息切れが続く場合は早めに受診する必要があります。
間質性肺炎 間質性肺炎は、咳と息切れを主な症状とする病気です。肺活量が減少するため、体を動かした後の息切れが強く、感染を引き金として増悪することがあるので、適切な管理が必要となります。これまでは治療薬のなかった肺線維症も近年は複数の治療薬が使用可能となり、治療方針に大きな変化がありました。また、一部の膠原病では、肺に間質性肺炎を生じて症状が出ることがありますので注意が必要です。
アレルギー性肺疾患 アレルギー性肺疾患としては気管支喘息が有名です。吸入ステロイド薬の普及により入院が必要な重症喘息発作は減ってはいますが、日本全国で毎年2000人近い方が亡くなっています。重症喘息の患者様には気管支サーモプラスティや抗体療法といった新規の治療も行っております。
睡眠時呼吸障害 睡眠時呼吸障害は、睡眠中に断続的に無呼吸を繰返し、その結果、日中傾眠などの種々の症状を呈する疾患です。
70-80%は肥満が原因で、いびきと他人による呼吸停止が観察されます。モニターを装着し外来(自宅)で検査後に精密検査のために短期間入院することで診断が可能です。
ニコチン依存症
(たばこ依存症)
喫煙習慣はニコチン依存症という病気であることがわかっています。禁煙を希望される方は、貼り薬や飲み薬によってたばこをやめることが可能です。

化学療法(腫瘍)内科領域

「悪性腫瘍」
肺がん、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍、転移性肺がん、原発不明がん、乳がん
肺がんは、次々と新しい分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が開発、承認されており、従来では考えられないような治療効果が認められる場合があります。多くの治療は外来を中心に行い、しまね医療情報ネットワーク(まめネット)を利用してホームドクター、地域との病診連携が可能です。プレシジョン医療が今後のがん医療のキーワードです。プレシジョン医療とは、がん細胞の顔つき(組織型)や遺伝子変異情報から精密に治療効果を予測し適正な医療を実施するものです。日々進歩する医療を迅速、安全に患者さんに届けることができるように今後も呼吸器・化学療法内科メンバー一丸となって取り組んでいきたいと思います。
がん診療の
セカンドオピニオン
セカンドオピニオン外来でがん治療に関する相談を受けています。