沖本先生留学記 20
近況報告20
2020年10月24日
オハイオ州立大学
沖本 民生
気が付けば秋ですね。西日本はこれから紅葉シーズンが始まるところでしょうか。オハイオではきれいに紅葉していた木々も葉が落ち始め、冬の到来が近いことを感じさせます。
さて、この冬で私のアメリカ滞在も2年になります。自分探しの旅などと称して短期間の一人旅をする人がいますが、そんなもので新しい自分は見つからないと思っていましたし、見つけられるようなら自分を客観的に見る力が不足していただけだとまで思っていました。しかし、残念ながら、最近新たな自分に気が付いたので、今回はそのことを書こうと思います。
まず1つ目ですが、自分が保守的であることに気が付きました。右とか左とか、そういう難しいことは分かりませんが、CNNニュースを聞いているとイライラします。CNNは明らかに民主党よりの報道で、常にトランプ大統領の批判をしています。(アメリカでは報道の中立性は規定されておらず、むしろ有害とされています。)批判をするためなら自己矛盾があってもOKなのだろうと思えるほど、無茶苦茶な論理を展開することもあります。そのため、トランプ大統領からはフェイクニュースと言われています。日本でいうと、というのは書かないでおきますが、報道の中立性を無視して政府の批判に躍起になっているテレビ局や新聞社があると思います。対照的なのがFOXニュースです。こちらは共和党よりの報道で、トランプ大統領の政治を称賛し、バイデン元副大統領の批判をしています。そこまで擁護する?と思うこともありますが、こちらは聞いていてイライラしません。(まあ、言っていることが正しく理解できているか分かりませんが。)自分では常に批判的・革新的な思考をしたいと思っていたはずなのに、気が付けば保守的になっていたようでがっかりです。ただ、英国首相を務めたウィンストン・チャーチルは、「20歳のときにリベラルでないなら情熱が足りない。40歳のときに保守主義でないなら、思慮が足りない」と言ったようなので、順調に年を重ねているのかもしれません。
2つ目ですが、私のマンガの好みです。一部の人にはお話ししましたが、無料アプリでマンガを読むことが日課になっています。およそ2年間かけて、名作を読み返したり、名前だけ知っていたけど読んだことがなかったマンガを読んだりして、気が付きました。少女マンガが好きな自分に。世界最強の親子喧嘩のためにゴキブリやカマキリと戦う妄想をする男子高校生や、愛が最終奥義の一子相伝の拳法で世界大戦後の世界で人々を救う男では燃えませんが、道端で助けてくれた不良に恋する女子高生や居候先の小説家に恋する女子高生には萌えるのです。マンガを読んでいて「りぼん」の広告が出てきたときには自分に嫌悪感を抱きました。これはまずいと妻に相談したところ、私の期待とは裏腹に、さらにおすすめの少女マンガを教えてくれました。半端ない包容力です。幸い5話しか無料で読めず、その先は課金が必要だったので踏みとどまることができました。しかし、若いころの情熱がまだ残っていただけと思えば、それもよいのかもしれません。あぁ、課金してしまいそうです。
40歳を前にして未だ自分を見つけられず不惑には程遠いところにいると感じます。皆様、あきれることなく、今後ともご指導と軌道修正をお願いいたします。なお、トランプ大統領を応援しているわけでもバイデン元副大統領を応援しているわけでもありません。残念ながら応援できるほどの知識がありませんので。
寒くなりますのでお体にはどうぞお気を付けください。